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放射線科

放射線科の業務について

当院の放射線科では、一般撮影乳房撮影CT検査MRI検査超音波検査X線テレビ撮影検査などをおもに施行しています。

実際の撮影は、十分な教育を受けた放射線技師が施行し、常に質の高い画像を提供で きるように日々努力しています。

CT検査・MRI検査・超音波検査に関しては、全ての検査において読影レポートを作成して、診療に役立つようにしています。

高度医療機器共同利用について

現在、高度医療機器共同利用に力を入れはじめており、他の病院や診療所・クリニックからの紹介検査を積極的に受けることができるような体制を整えています。

かかりつけ医より、病院の連携室または放射線科受付を経由して予約をし、検査当日に紹介状を持参して頂き、検査だけを当院にて施行して、診療はかかりつけ医で継続して受けることができます。

※ 病院間での送迎も行っていますので必要な方はご利用下さい。

放射線科の紹介

当科は現在、放射線技師8名の体制で業務を行っており、365日24時間対応できるように夜勤業務も行っています。

月曜日から金曜日までの5日間は九州大学放射線科から専門の医師にきていただき、CT検査・MRI検査の画像診断を行っていますのでより質の高い読影レポートを提供でき、診療の向上にも役立っています。

2010年3月からフィルムによる画像診断からモニター画面による画像診断へ移行しました。(PACSとよばれるものです)

それに伴い、フィルムの現像時間がなくなり、撮影後の患者様にはそのまま診察室前の待合室へ行って待っていただくことが可能になりました。

さらに、院内にある全てのパソコンの電子カルテから画像を確認することができるようになり、画像診断の向上に役立っています。

私たち技師においては、勉強会や研修会に参加して、日々、知識・技術の向上に努めています。

一般撮影検査

レントゲンと呼ばれている検査で、おもに胸部や腹部・全身の骨などを撮影する検査です。

以前はフィルムを用いて撮影していましたが、2010年より画像をコンピューターに取り込んで、診断目的にあった画像を提供することができるようになりました。

□一般撮影画像

腹部 膝関節
注意点

撮影目的の部位にX線で写るもの(金具・ボタン・チャック・湿布・Tシャツの厚めのプリント)などがあれば取り外していただいたり、検査着へ着替えをしていただいたりする場合があります。

そういった異物が写真に写ってしまい、病変と間違えたり、病変を見逃してしまったりする可能性があるためです。

検査にあたっては担当の放射線技師が説明をいたしますので、ご協力お願いします。

立位X線撮影装置 臥位X線撮影装置

乳房撮影検査

マンモグラフィと呼ばれている検査です。撮影は左右片側ずつ行います。

乳房を全体が写るように前に引っ張り、装置台の上にのせて、上からプラスチックの板で圧迫し、撮影台とプラスチック板で乳房を挟んで撮影します。

検査は10分~15分ほどかかりますが、撮影時間は1~2秒ほどで、乳房を圧迫している時間は十数秒間だけです。

乳房を圧迫する時に多少の痛みをともないます。

痛みを感じる程度は患者様によってそれぞれ異なります。

しっかりと圧迫することで乳房の厚みが薄くなり、より良い写真をとることができます。

さらに、X線の被爆量も少なくなります。

乳房撮影検査において圧迫は大変重要なことですので、ご協力よろしくお願いします。

乳房撮影図 乳房撮影装置
正面(CC撮影) 側面(MLO撮影)
正面(CC撮影) 側面(MLO撮影)

乳癌について

乳癌はしこりなどのはっきりした症状があらわれてくるまでに時間がかかる病気です。

早期発見・早期治療ができればそれだけ完治する確率も高くなりますので、できるだけ早く発見することが大切です。

触ってもわからないような小さな癌をみつけるためにも、少なくとも1年に1回は乳癌検診を受けることが理想です。

特に40歳を過ぎたらマンモグラフィ検査や超音波検査などの画像診断を取り入れた乳癌検診を受けるようにしましょう。

乳癌について詳しく知りたい方はコチラ

超音波検査

エコー検査とも呼ばれています。

超音波は人間の耳には聞こえない高い周波数の音波で一定方向に強く放射され、直進性が高いという性質があります。

これを利用して人体に超音波を発信し、そこから返ってくるエコー(反射波)を受信して、コンピューター処理で画像化し診断するというのが超音波検査です。

超音波検査は、肝臓・胆嚢・胆管・膵臓・腎臓といったお腹の中の臓器全般から、心臓・血管・乳腺・甲状腺など肺や気体・のある部分と骨の奥以外の検査が可能です。

さらにこの検査は、放射線を使用していないのでX線検査やCT検査のように放射線被爆の心配がありせん。

検査を受ける患者様の苦痛もなく安全なために、産婦人科などでは妊婦や胎児の診察にも用いられています。

特に胆石・早期の肝臓癌の発見に有用といわれています。

□超音波検査画像

腹部(脂肪肝) 腹部(胆石)
腹部(脂肪肝) 腹部(胆石)
下肢の血流 乳腺
下肢の血流 乳腺

胆石について

胆石とは、肝臓・胆嚢・胆管にできる結石です。

結石がどこにあるかによりそれぞれ名称が違い、肝内結石・胆嚢結石・胆管結石と呼ばれています。

日本では胆石のうち最も多いのが胆嚢結石で78%、次いで総胆管結石が21%、肝内結石およそ1%とされています。

ひとくくりに胆石といっても、できる場所によって原因も症状も治療方法も異なってきます。

胆石があるからといって必ずしも症状があるわけではなく、胆嚢結石をもっている人のおよそ20%は無症状で経過するといわれています。

健康診断で初めて指摘される人も多いようです。

胆石があっても腹痛や黄疸などの症状がでなければ特に問題はありません。

胆石について詳しく知りたい方はコチラ

脂肪肝について

脂肪肝とは肝臓の内部に脂肪が異常に多く蓄積した状態です。

肝臓の重量の5%を超えるか、肝細胞の30%以上に脂肪が蓄積している場合に脂肪肝と診断されます。

脂肪肝は、あまり自覚症状がありません。

ひどくなった時に、食欲がなかったり疲労感を感じたりする程度です。

そのため健康診断の血液検査で偶然発見されることが多いようです。

おもな原因には、肥満・アルコール・糖尿病があります。

脂肪肝は重大な疾患につながるようなことはありませんが、まれに肝硬変へ移行することがあり注意が必要です。

また、肝機能を正常に保つためにも、肝細胞に蓄積した脂肪を取り除くことは大切なことです。

脂肪肝について詳しく知りたい方はコチラ

CT検査

64列CTに更新しました。
Supria Grande 64slicce MDCT

CT検査はX線を使用して身体の断面を撮影する検査です。

上の写真のようなドーナツ状の装置の中央に体を置いて、周囲からX線を照射します。

人体の組織によるX線の吸収値の違いをコンピューターが高速で解析して、様々な画像を作り出していきます。

画像の再構成により3次元立体画像表示が可能で、複雑な血管走行や病変形態が容易に把握できるようになり、2~3mmの小さな病変も見つけることができます。

微小な病変を診断でき、肺癌や肝臓癌などの早期発見に役立っています。

□CT検査画像

部(虫垂炎) 再構成画像
腹部(虫垂炎) 再構成画像
胸部(肺野) 再構成画像
胸部(肺野) 再構成画像
腹部 再構成画像 下腹部(動脈像)
腹部 再構成画像 下腹部(動脈像)
膝関節 3次元画像 手関節 3次元画像
膝関節 3次元画像 手関節 3次元画像

検査の流れ

撮影部位により検査着に着替えていただく場合があります。

撮影装置の寝台に上向きで寝て検査を行います。

検査による痛みなどは特にありませんので安心して検査を受けて下さい。

検査時間は撮影部位によっても異なりますが、約5~15分です。

検査の部位によっては息を止めて行う場合がありますので、担当技師の指示に従って下さい。

動きに弱い検査なので検査中は絶対に動かないようにしてください。

ただし、検査中になにか異常があった場合には担当の技師に知らせて下さい。

※検査中は検査室の外にいるスタッフが患者様に異常がないかを絶えず注意しています。検査終了時は指示のあるまで動かずに、楽な姿勢でお待ち下さい。

造影CT検査を受けられる患者様へ

より正確な診断を行うために、造影剤とよばれるお薬を検査中に使用することがあります。

※造影剤の使用による利点
  • 正常組織と病巣部の間でコントラストを増強します。
  • 造影剤が時間経過とともにどのように流れるかにより、病変部位の質的診断を行うことができます。

造影剤使用時に体が熱く感じることがありますが、お薬自体が温かいことによるものなので全く心配はいりません。

造影剤は尿といっしょに排泄されますので、検査後はなるべく水分(お茶・水・ジュース)を多めに取り、早めに排泄されるようにしましょう。

※造影剤の副作用について

造影剤使用後にはごくまれに副作用が生じる場合があります。

造影剤使用後に吐き気・息苦しさ・発疹・かゆみ等の症状があった場合はすぐに担当技師看護師へ知らせて下さい。

副作用は何日か時間をおいてから現れる場合がありますので、その際は必ず病院へ連絡して下さい。

検査で造影剤を使用する場合には、検査前に担当医師による説明を受け、事前にお渡しする説明書をよく読んでから、同意書にサインをして下さい。

※以下に該当される方は造影剤の使用ができないことがありますので、必ず事前にお知らせください。

  • 過去に造影剤を使用した検査を受けたことがあり、その際に気分が悪くなった。
  • 気管支喘息、花粉症、食物・薬などによるアレルギー、アトピー体質がある。
  • 腎臓病、糖尿病、甲状腺などの持病がある。
  • 経口糖尿病薬を内服している。
  • 妊娠している、または妊娠の可能性がある。

MRI検査

当院では2011年3月より日立製1.5T(テスラ)の高磁場MRI装置を導入し、検査を行っています。
この装置は、速く、診やすく、鮮明な画像を大切な生命のため、というニーズを掲げて開発された装置で、その特徴としては、撮像時間速度の高速化、感度ムラに対応できる機能の搭載によるさらなる高精細画像の表示などがあります。

日立製1.5TMRI 「ECHELON」

検査の流れ

MRI検査は強い磁石の中に入って検査を行いますので安全のため、検査着に着替えていただきます。
ほとんどの検査は装置の寝台に仰向けに寝た状態で行います。位置合わせを行ったあとに体の位置がずれないようにベルトで固定する場合があります。
検査する部位によってはコイルという器具を検査部位に固定して検査を行います。準備が整ったら、寝台が大きな筒状の装置に入っていきます。
検査が始まると装置から「ガンガン」「トントン」「ガーガー」など、大きな音がします。これは、装置が検査で必要なラジオ波というものを出す時の音になりますので特に心配はいりません。音がやかましいので耳栓またはヘッドホンをつけて検査を行います。
検査時間は約30分~40分です。(造影剤使用時の検査はもう少し時間がかかります)
検査する部位が胸部や腹部の場合には、撮影時に何回か息を止めて検査を行う場合がありますので、担当技師の指示に従って下さい。

※検査中は担当スタッフが患者様に異常がないか、絶えず注意をはらっています。
   検査中はブザーをお渡ししますので気分が悪くなったりした場合にはすぐに知らせて下さい。

□MRI検査画像

頭部(脳実質) 脳血管(再構成画像)
頸椎 腰椎
全脊椎 脊椎MIP像(再構成画像)
腹部(胆石) MRCP(3次元画像)
膝関節 手関節
乳腺 乳房MIP像 (再構成画像)

■注意事項

検査室内に金属類を持ち込むと、装置の磁石に引き寄せられて飛んでいってしまったり、時計や磁気カード(銀行のカードなど)は使用できなくなりますので注意して下さい。
取り外す事のできる金属(金属を含むもの)は全て外して検査を受けていただきます。
●腕時計・財布・磁気カード・眼鏡・補聴器・入れ歯・コンタクトレンズ・携帯電話
※ コンタクトレンズは磁性体を含むものがあり、危険ですのでので外していただきます。
●カイロ・湿布・エレキバン
●金属のついた下着類・ヘアピン・ピアス・ネックレス・ベルトなど
●化粧品には磁性体が含まれているものがあり、目の粘膜を傷つけたりする可能性がありますので、落としていただく場合があります。

◎検査前の食事について

検査の内容によっては食事や常用薬の制限が必要になる場合がありますので、事前に主治医・担当スタッフへお尋ね下さい。

※次のような方はMRI検査を受けられない場合がありますので、必ず主治医・担当スタッフへ申し出て下さい。
☆体内金属のある方
・心臓ペースメーカー
・心臓人工弁
・脳動脈瘤金属クリップ(チタン製以外)
・人工関節
・人工内耳、人工中耳
・金属式義眼底
・骨折によるボルト固定
☆入れ墨・アートメイクを入れている方(磁性体が含まれています)
☆妊娠している方、または妊娠の可能性が疑わしい方
☆閉所恐怖症の方

造影MRI検査を受けられる患者様へ

より正確な診断を行うために、造影剤とよばれるお薬を検査中に使用することがあります。

※造影剤の使用による利点
・正常組織と病巣部の間でコントラストを増強します。
・造影剤が時間経過とともにどのように流れるかにより、病変部位の質的診断を行うことができます。

※造影剤の副作用について
造影剤使用後にはごくまれに副作用が生じる場合があります。
造影剤使用後に吐き気・息苦しさ・発疹・かゆみ等の症状があった場合はすぐに担当技師・看護師へ知らせて下さい。
副作用は何日か時間をおいてから現れる場合がありますので、その際は必ず病院へ連絡して下さい。

検査で造影剤を使用する場合には、検査前に担当医師による説明を受け、事前にお渡しする説明書をよく読んでから、同意書にサインをして下さい。

※以下に該当される方は造影剤の使用ができないことがありますので、必ず事前にお知らせ下さい。
・過去に造影剤を使用した検査を受けたことがあり、その際に気分が悪くなった。
・気管支喘息、花粉症、食物・薬などによるアレルギー、アトピー体質がある。
・腎臓病、糖尿病、甲状腺などの持病がある。
・経口糖尿病薬を内服している。
・妊娠している、または妊娠の可能性がある。

◎MRIのしくみ

MRIとはMagnetic Resonance Imaging (磁気共鳴画像)の略で、その名のとおり、人体に磁気を当てて画像を撮像する装置です。磁気を当てることにより体内にある水素原子が磁気に共鳴して微弱な電波を発生します。その電波をコンピューターが受信して計算し画像を作成します。一般撮影やCT検査のように放射線は使用しませんので被爆の心配はありません。体内の様々な病変の発見に役立ちますが、特に脳実質や子宮・卵巣、前立腺などの骨盤部脊椎、四肢などに関して優れた検査能力を持っています。

◎CTとMRIの違いについて

 どちらも体の断面画像を撮影する装置ですが、もっとも大きな違いは画像を得る手段です。CTではX線を使用して画像を作成するのに対して、MRIでは磁石による強い磁場とラジオ波といわれる電波を使って画像を作成します。MRIでは放射線による被爆がなく安心して検査を受けていただくことができます。
ただし、どちらの検査にも長所と短所がありますので、一概にはどちらのほうがよいとは言えません。

◇上部消化管造影検査(胃透視)

透視装置を更新しました。
造影剤(硫酸バリウム)を飲んでいただき、X線透視装置を使用して、食道・胃・十二指腸などの様子を撮影する検査です。
胃全体の大きさや病変の有無などを調べることができます。
発泡剤(飲むと炭酸ガスが出て胃を膨らませる薬)を飲んでいただき、胃を膨らませた状態で粘膜にバリウムを付着させ、胃の粘膜のでこぼこをX線透視装置に写しだします。胃に空気がたまるのでげっぷをしたくなりますが、検査が終わるまでできるだけ我慢して下さい。
検査中はバリウムが胃壁全体にいきわたるように、体を左右に動かしてもらったり、撮影台を上下に動かしたりして、いろいろな角度から撮影を行います。
機械でお腹を圧迫して撮影する場合がありますので、担当の医師・技師の指示に従って下さい。
検査時間は15分~20分程度です。一般の胃ガン検診は、この胃透視検査で行っている場合が多く、最もポピュラーな検査方法です。

胃透視画像

◎注意点

前処置:検査の前日より食事などの制限をさせていただきます。胃や腸に食べ物が残っていると異常との区別ができない可能性があるためです。

検査時:検査着を着用し、時計・眼鏡・湿布・ネックレスなどX線で写る様な物は外して下さい。胃腸の動きを抑えるためのお薬を注射することがあります。体を自分で動かすことができない方は検査ができないことがあります。

検査後:検査で飲んでもらったバリウムの影響で白い便が出ますが心配ありません。検査後には下剤をお渡ししますので、早めに服用して水分を多めにとって下さい。数日で通常の便に戻ります。

◇下部消化管造影検査(大腸)

肛門から造影剤(硫酸バリウム)を専用のチューブで注入し、X線透視装置で大腸の様子を撮影する検査です。大腸全域の形態や病変の有無などを調べることができます。検査中はバリウムが全体にいきわたるように、体を左右に動かしてもらったり、撮影台を上下に動かしたりして、いろいろな角度から撮影を行います。機械でお腹を圧迫して撮影する場合がありますので、担当の医師・技師の指示に従って下さい。
肛門から腸が膨らむように空気を入れるため、検査中はお腹がはった感じになります。検査時間は20分~30分程度です。

大腸透視画像

◎注意点

前処置:大腸の中をからにするために、特に食事制限が重要になります。検査当日は検査が終了するまで絶食して下さい。水・お茶・タバコ・ガム・薬などいっさいとらないで下さい。わからないことがある場合は、担当のスタッフに申し出て下さい。

検査時:検査着を着用し、時計・眼鏡・湿布・ネックレスなどX線で写る様な物は外して下さい。胃腸の動きを抑えるためのお薬を注射することがあります。体を自分で動かすことができない方は検査ができないことがあります。

検査後:検査で飲んでもらったバリウムの影響で白い便が出ますが心配ありません。検査後には下剤をお渡ししますので、早めに服用して水分を多めにとって下さい。 数日で通常の便に戻ります。

その他に、X線透視装置を使用していろいろな検査を行っています。

◇ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影法)

総胆管に内視鏡を挿入して、その先に付いた細いチューブから造影剤を注入し、胆道系や膵管を直接造影する安全性の高い検査です。膵臓・胆道系疾患の診断には欠かすことができません。
総胆管結石症などの場合には、ただちに内視鏡的治療(ESTなど)を行う場合もあります。

◎特徴

・1回の検査で内視鏡的所見、胆管像・膵管像などの情報を得ることができる。
・精度の高い画像が得られますので、早期の膵臓癌・胆嚢癌・胆管癌・膵炎などの疑いのあるときに用いられます。
・検査中に膵液や胆汁を直接採取し、細胞診などの精密検査を行うこともできます。

総胆管結石除去前 総胆管結石除去後

◇PTC(経皮経肝胆管造影法)とPTCD(経皮経肝胆管ドレナージ)

PTCとは、体の外から皮膚、肝臓を通して肝内胆管に穿刺針を刺し、造影剤を注入して胆道の様子をX線撮影する方法です。
PTCDとは、PTCと同じく針を胆管に刺した後にその穿刺針を留置用のチューブに置き換えて持続的に胆汁を体外に排泄する治療方法です。
他の検査(超音波やCT)などで、胆管の狭窄や閉塞、拡張が疑われる場合、原因を確かめるためにPTCを行います。そして、胆汁が貯留し黄疸が生じている場合など、胆汁の排泄の必要がある場合にPTCDを行います。

PTCD画像

◎黄疸について

胆管が、腫瘍や胆石、その他の炎症などにより閉塞して、全胆汁がうっ帯すると、胆汁の成分の1部が血液中に逆流し黄疸(高ビリルビン血症)が発生します。PTCDを行う目的の1つは黄疸を緩和するためでもあります。

◇早期アルツハイマー型認知症診断支援システム(VSRAD)

VSRAD(ブイエスラド)検査とはMRIを用いて海馬傍回付近における脳の委縮度合いを検査するものです。
アルツハイマー型認知症では、海馬傍回付近の委縮がもっとも早期にみられるといわれています。
※海馬傍回とは記憶の形成・保持・再生をつかさどる領域です。 非常に小さな領域で、海馬の周辺に位置しています。



頭部のMRI検査に5分ほど撮影を追加するだけで、また頭部MRI検査の一環として行いますので、追加費用も発生いたしません。

※VSRAD検査は、あくまで客観的に評価する検査です。  海馬傍回付近の委縮がみられても、アルツハイマー型認知症とは限りません。 症状・経過などとあわせて診断してもらうことが大切です。

資料提供:エーザイ株式会社

◇放射線検査による被曝と影響

病院・医院・診療所では病気を見つけるためにX線を使用しますが、同じ被爆でも原子炉事故時の被曝と違い「安全である」と言えます。

放射線を被爆しても何も症状が現れないという放射線量は250mSv(ミリシーベルト)と言われています。

ただし、これは1度に身体全身に放射線を受けた場合の量であって、分割して受けたり、身体の1部分にだけ受ける局所被爆の場合は限度数値はもっと上がります。

診療で用いられる放射線の検査は目的がはっきりしており、その目的に対して限られた部分のみの局所被爆なので、身体全身に放射線が使用されることはありません。

使用する放射線量も問題にならないくらい少ないのです。

※例として胸部レントゲンと撮影した場合をみてみましょう。
放射線被爆は胸部のみの局所被爆になります。
使用される放射線の量は約0.1mSvです。

撮影部位によって多少は異なりますが、医療で使用される放射線量は問題にならないくらい少なく、安全であると言えるのです。

放射線の単位

人体や物質に対する影響を評価するため、放射線に関する単位が定義されています。

吸収線量 Gy(グレイ)・・・放射線のエネルギーがどれだけ物質に吸収されたか。 1Gy=1Sv
線量当量 Sv(シーベルト)・・・人体へおよぼす影響はどれくらいか。 1Sv=1,000mSv

医療放射線被爆に関してより詳しくお知りになりたい方はコチラ